30 December 2007

HANDS-FDF

 私のMentor、岡田 唯男医師が主催するFaculty Development:Home and Away Nine Days Faculty Development Fellowship (HANDS-FDF) が、読売新聞で紹介されました。

 教育ルネサンス 医療人を育てる(10) 指導医 合宿で鍛える
 www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20071229us41.htm
 [Accessed 30th December 2007]

 とても一生懸命取材してくださったようで、とっても嬉しい。

 このHANDS-FDFが今の形になる前に、K医師と一緒に6ヶ月間のFaculty Developmentの指導を受け、その後はK医師とともに、HANDSの裏方(事務局)をやってきました。
 たくさんのAdvisory Boardの教育者の皆様に支えられて、修了生のみなさんのかかわりがあって、大きくなってきました。

 HANDSの面白さは、学習者として参加すると、自分の物の見方が変わっていくこと、周りの同志が変わっていくこと、その変わっていくことを共有できることで更に変り方にスピードがつくことを実感できること。
 裏方として参加すると、自分が変わってきた道筋を思い返すことができて、更に学習者が「今まさに新しいことに直面して目からうろこが落ちました!」っていう場面にたくさん出会えること、そして、Group dynamicsを肌で感じることができること。

 習ったことを現場で使ってみて、現場で直面した問題をまたみんなで議論して、さらにそれを自分で振り返って、また新しいことを学ぶ、、 こうした学習のサイクルが、自分の中でも、同志の頭の中でも、Groupの中でも、音をたててグルングルン回っているのを実感できる。

 学ぶって、楽しぃー!! を、実感できて
 自分で勉強するって、こういう事だったのか! っていうのを理解できる。

 HANDSの修了生たちは、現場で研修医を指導することにさらに情熱を燃やしたり、病院や診療所で新しいプロジェクトを発足させたり、患者さんやスタッフとの関係を見直したり、さらに広がった興味の向う方向に従って海外に留学したり、、 
 いずれにしても、自分で問題を見つけて自分で解決方法を探すっていう姿勢(あるいは感覚?)が分かってきたから、それぞれがそれぞれの興味と信念に従って、色んな道を歩き始めている。

 HANDSの良さは、もしかしたら、「別の世界に通じる扉がある」って事に気がつくってことなのかもしれないな。

 

28 December 2007

へんちくりんな日本語 その1

街角で見つけた「へんちくりんな日本語」を紹介していきますね。

日本でも、Tシャツとかで「へんちくりんな英語」っていうのはよく見かけます。
ポカリ・スエットっていうのは、有名な「へんちくりん英語」ですけど、私を教えてくれたアメリカの指導医は、車の「Nude」っていう車種をみて、大爆笑してました。

さて、Birminghamの中華街のお店で発見したもの。



 その名も Shinode!!

 歯が抜けちゃったご老人が発音したような「日の出」という名の、どうやらItalia産(?)のお米でした。
 称賛日本米! ですよ!

 ちょっと見にくいですけど、パッケージの一番下には、

 寿司用に最高 PERFECT FOR SUSHI DISHES

 って書かれています。 
 寿司用に「最高!」ですから。

 みんなで笑わせてもらいました。

 やっぱり、日本っていうと、お侍さんなんですねぇ。 
 まだそういう恰好をしている人たちが日本で生活しているっていう風に信じている海外の方は、どうやら少なくないみたいです。
 先日も、日本におけるSuicideって名誉なことなんでしょ?って聞かれて、はぁっ?!?って思ったので、よくよく聞いてみたら、切腹のことを指しているようでした(汗)
 
 イメージ先行って、怖いです。

英国の広く続く丘


Manchesterから南にBirminghamやLondonに向かうその道中に窓から見える景色は、もっぱらなだらかな牧草地が多いです。

緩やかに傾斜のついたなだらかな丘と、その丘を囲むようにして林が並んでいます。
間を流れる川は、コンクリートで舗装されることなく、自然のままに流れています。 
緑の丘には、栗毛の馬や、思い思いに草をはむ顔が真っ黒で白い毛の羊たちが、のんびりとしています。 
煤で黒くなったレンガ造りの家が点在していて、石を積み上げただけの塀で囲まれています。雲が晴れて青空が見えることは滅多にありませんけど、灰色の空の下を、セーターにチノパンを来たおじさんが、シェパードやシェルティーを連れて散歩しているのを見かけます。

うわー、なんかすごく、英国!って思います。


林の木々は、ほとんどが落葉樹で、この時期にはすっかり葉は散ってしまっています。
夜には氷点下となるのに、牧草や芝生はまだ青々としています。
日本の芝生や牧草とは、種類が違うんでしょうか。

いつもとても不思議に思うのですが、この風景を見るたびに、なんだか非常に懐かしい気がします。 もしかしたら、どことなく私が育った場所の昔の風景に似ているのかもしれません。

真冬の到来と、その後の春に向かっていくときに、この丘がどんな姿になっていくのか今からすごく楽しみです。

26 December 2007

MSc Healthcare Management - コース概要


そういえば、私の所属するコースの概要について書いてなかったなぁと思いだし、どんなコースでどんなことを学んでいるかという概要を説明したいと思います。

私の所属するコースは、MSc Healthcare Management というコースで、Full-timeは12か月、Part-timeだと2年以上で修了するコースになります。
全英で一番大きなCampus-based business and management schoolでもあるManchester Business Schoolのコースの1つであり、2000人を超える学生と200人以上の教員たちが所属しています。Distance learningも盛んで、世界中の3500人以上の学生が通信教育を受けています(ただ残念ながらMSc Healthcare Managementでは提供されていません)。Business Schoolはthe University of Manchester Faculty of Humanitiesの一部を担っています。また、ResearchをメインとするCentre for Public Policy and ManagementのTeaching staffが授業を担当します。 ちなみに、大学自体も全英で一番大きな大学です。

このコースはTaught course(いわゆるレクチャーやグループワークなどで教育をうける)になっています。
  • Semester 1 :9月中旬から12月中旬まで
  • Semester 2 は1月中旬から5月初旬まで
  • 5月から9月初旬まで:Dissertationを書く
修士号Master of Science(MSc)をもらうためには、すべてのUnitsで50%以上のマークを取得し、10000 words dissertationを完成させて50%以上のマークをもらう必要があります。 (評価の方法については、また別に書きますね。)

Core course units
  1. Contemporary issue in health policy (30 credits)
  2. Management and governance in healthcare organisations (15 credits)
  3. Personal and organisational development (30 credits)
  4. Research methods (15 credits)
Optional course units (2つ選択する必要があります。)
  1. Collaborative working in health and social care (15 credits)
  2. Public health and healthcare management (15 credits)
  3. Organisational behaviour (15 credits)
  4. Leadership and service improvement (15 credits)
  5. International healthcare system: comparative analysis (15 credits)
  6. International healthcare systems: themes and challenges (15 credits)
私はOptionalで3と4を選びました。ほとんどの学生が同じコースを選んだために、今年はほかのOptionalが6を除いてすべてキャンセルになってしまったので、ちょっと残念。もし授業があれば、授業に参加することは自由(その代りCreditsをもらうためのAssignmentは提出できません)なので、いろんなことが勉強できたのになぁ。。

Semester 1 ではCoreの1と3、Optionalの4を学びました。 Semester 2 では、Coreの2,3,4とOptionalの3を学び、DissertationのためのProposalの発表などもあります。

すべてのUnitのAssessmentは、3000-4000 words Essay で行われます。他のコースではExaminationやPresentationも評価の対象になるようですが、私のコースではEssayで100%の評価が決まります。つまり、Essayがコケちゃうと卒業できないってことになっちゃいます。 とにかく自分の考えを「書く」ということです。

このコースでは、Full-timeとPart-timeの学生が同じ授業を受けるために、Part-time students達が受講しやすくなるよう授業を数日間でまとめて行われる形式を取っています。このため学校に行くのは驚くほど少ない日数しかなく、それ以外の時間はほとんど自己学習(関連書籍のReadingなど)に費やされることになります。 ただしこれは、ほかの大学に行く友人たちに聞くと、かなり珍しいらしい。。
毎日学校に行って授業を受けるという日本の教育システムに慣れていたので、授業がなくてぽっかり時間が空いてしまい、自分で学ぶことを決めて進めていくというTime managementが強烈に要求される環境になって、最初の数ヶ月は呆然としてしまいました。。

授業では、テーマのコアに関連する文献が提示されるのみで、あとはどこまで深めるかはそれぞれの学生に任せられているという感じです。待っていても誰も何も教えてくれませんから、自分のTutorに連絡を取ったり、図書館に通ったり、Internetで論文を集めたり、友達と学習会をしたりして学ぶ必要があります。 そのかわり、Tutorはたくさんの情報を提供してくれますし、図書館は全英1-2位を誇る蔵書数があって探して見つからなかった事はほとんどありませんし、Librarianの方たちは本当に博識ですし、学ぶ環境は非常に恵まれています。あとはどれだけ自分が求めるかというのにかかっているように思います。

18 December 2007

English is minority?!

Manchesterでは、休日を除く毎日、無料の新聞が街中で配られます。Manchester Evening News(MEN)というものですが、街角のあちこちで、積み上げられた新聞を街行く人に大声で呼びかけながら配布しています。
さて、今回はそこから興味深い記事があったので抜き出してみたいと思います。

題名は、 English is now a minority language in 29 city schools。(WebではLanguage problems in 29 schools )

記事によると、Englandにある小学校17361校のうち、1143校では英語が母国語ではない生徒が大半を占めており、このうち569校では70%以上を占めているそうです。 学校で教える教師たちは、この子供たちへ教えるために多大な労力を費やしており、カリキュラムを進めていく上で大きな障害になっていると報告されています。教師たちの労働組合の統計によれば、英語を母国語としない生徒一人当たり30000GBP(1ポンド230円として690万円)以上を費やしているということです。
これとは逆に、19もの異なる言語を話す生徒たちが学んでいる学校のHeadteacher(校長先生?教頭先生?)は、この多様性が悪影響を及ぼすとは考えられず、悪いことではないのではないかと言っています。問題とすれば、この多様な子どもたちに対して教師たちがどのように対応・反応するかではないかと。 以前にこのMENで 記事になったある学校は、英国の中でも先進的な学校の一つであり、英語のほかに、ベンガル語、パキスタン語、フィリピン語、アルベニア語、スワヒリ語、フ ランス語、ドイツ語、アラブ語など様々な言語がつかわれていますが、こうした言語の違いは優良校となるうえでの障害にならないと報告されていました。
 

Available from: www.manchestereveningnews.co.uk/news/s/1028796_language_problems_in_29_schools
[Accessed 25th December 2007]

日本では移民を受け入れるということ自体が少ないこと、公立校で外国語を話す児童の受け入れ自体が少ないことから、こうしたDiversity はなかなかは見られないだろうなぁと思います。 もちろん、教師たちの負担はかかると思われますが、あたかも「世界は単一」であるという錯覚すら覚える学校の環境に、たくさんの文化・言語・考え方を持つ児童たちが同じ教室に机を並べて学ぶという環境を取り入れることで、「人と違うから」という理由でのいじめは少しは減ってくるのではないかと思いました。 だって、みんな違って当たり前なのですから。

私自身も、「みんな違って当たり前」と頭でわかっていたつもりでしたし、みんなと同じであることに違和感を感じながら日本で生活してきたわけですが、英国に来てDiversity の本当に意味することを理解したような気がしました。
「違うことが普通」という環境に身を置いてみることで、はじめて見えてくるもの、感じられることがあるように思います。自分の中にあったけれども気づいていなかった「同一性」への執着だったり、「違う」ことに対する反発だったり、、 

日本文化を大切にするから教育は日本人だけで行うべきだという考え方もあるのかもしれませんが、逆に、世界に触れるからこそ、違う文化に触れるからこそ、自分の中の国民性を強く認識できるようになると、今は確信しています。
以前所属していたPre-Masters Programme の課題で、Globalist vs Skeptics を論じるものがありました。 世界でみんなが共有できる共通の概念があるはずだと唱えるGlobalistに対し、世界共通概念に近づけば近づくほど、人はNationalisticになっていくと反論するSckepticsの議論を思い出しました。 なるほど、今の私はだいぶ「日本って素晴らしい!」というNationalistic な感じになっています。「違い」に触れることで、自分の中の文化的な背景を深く認識して、とても大切に思えるようになっています。(個人的には、国旗掲揚や国歌斉唱なんかより、美しい国づくりとか言われちゃうより、ずっとずっと愛国心が芽生えると思います。)

日本にも欧米だけではなくアジア圏などの沢山のInternational Schoolがあるのですから、子どもたちに交流の機会を提供して、彼らに学びを任せてみるというのも、いいアイデアだと思うのですが、どうでしょう?

15 December 2007

思い入れというか、こだわりというか

 たった2ヶ月ちょっと日本を離れていただけで、こんなに日本や日本文化への見方が変わってくるとは思いませんでした。 おおざっぱにいえば、Negative からPositive になりました。 まぁ、そんなにおおげさなことでもないのですが。。

 2週間ほど日本に帰っていたのですが、日本の文化は「小さいことへの思い入れ」が基礎の一つになっているんじゃないかなぁって、とても感じました。 

 思い入れとも言いますが、こだわりとも言えるかもしれません。おおざっぱであることに満足をしない、とでもいいましょうか。 ちゃんとする、というか。

 たとえば、洗面室のタイルのメジ。
 安いビジネスホテルであったとしても、タイルのメジが曲がっているっていうこと、日本ではあまり見かけないですよね。 1cm四方のタイルがまっすぐに定規で引いたかのように、きれいに並んでいます。
 さて英国でどうかというと、London の4つ星ホテルであっても、メジがまっすぐに並んでいるということは、まれとは言いませんけれども、まぁ珍しい。 15cm四方のタイルが5mmくらいずれて貼ってあっても、そのままなわけです。 もちろん、タイルの表面に接着剤が付いていても、ふき取られた気配は見られない。


 たとえば、画鋲。
 日本の文房具屋さんや100円ショップで買った画鋲の中で、先の針の部分がとがっていなくて壁に刺さらないという経験されたこと、ありますか? 少なくとも、私は経験したことがありません。 さらに、画鋲の頭の部分に針が取り付けてありますが、真ん中に張りが付けられていない画鋲にも、お目にかかったことはありません。
 さて英国でどうかというと、10個の画鋲のうち1-2個は、針の先の部分がつぶれているといいますか、製造過程で残ってしまった金属片がついたままになっていて(写真参照!)壁に刺さらない! ついでに針が頭の部分の端のほうに取り付けられているので、壁に刺そうとおもっても、針が折れ曲がってしまうわけです。どうしてこれが商品になるのか、わからない。

 たとえば、道路の縁石。
 歩道のわきを囲っている縁石や中央分離帯の縁石などは、これまたきれいに並んでいて、人が歩くであろう場所の縁石の並びには綺麗に傾斜がついています。上下左右に出っ張っていたり、斜めに取り付けられていることって、少ないですよね。 さらに言えば、車道の路面から縁石の上面までの高さって、幹線道路では全国でほぼ同じなのではないかと思います。
 さて英国でどうかというと、古い道路はもちろんのこと、先日作ったばかりの歩道であったとしても、縁石の高さにばらつきがあったり、遠目で見ると波を打っているように見えることがあります。

 たとえば、パチンコの玉
 これは、日本での行きつけの美容師さんに教えてもらったのですが、日本でパチンコが流行るのは、そのパチンコ玉が「完璧に丸い球」からなんだそうです。 ほかの国では、1000玉のうちに数個はそうではないために、パチンコにならないわけです。

 タイルのメジも、画鋲も、縁石も、パチンコ玉も、別に大したことではないといえば、そうでしょう。 それが命にかかわることは、滅多にないでしょう。 けれども、その大したことではないことに「思い入れ」をもつというか、「こだわる」仕事をするのが、とっても日本的だなぁと思うわけです。 
 (でも、レンガや大理石を積み上げた建物ばかりの英国ですから、まっすぐということにこだわらないと崩れちゃうような気がしないでもないのですが、ね、、)

 その日本のこだわりの、思い入れの仕事には、多様に分化した道具たちの存在でも裏付けられると思います。

 ミシンなどがなかった頃から、日本の着物は和裁の仕立てる人たちが手作業でまっすぐに縫いあげていきます。 祖母は和裁の得意な人でしたので、祖母の仕立ててくれた着物の縫い目は、定規で測りながら縫ったのかと思うほどに同じ幅の目でまっすぐに縫いあがっていました。 和裁で用いる和針には、絹針、つむぎ針、がす針、木綿針など、30種類以上の針があり、それを使い分けて縫い上げていくのです。 それほどまでに、道具に思い入れる、こだわるのです。
 大工さんの使うのみや鉋(かんな)も実に多様で、だからこそ自然の木を使って釘などを使わなくても組あげていくことができるのです。 書道に使う筆、髪を結う櫛なども、とても種類が多いですよね。

 おそらく、日本で生活しているとこうした「思い入れ・こだわり」に触れる機会が多くなるので、特定の専門職についている人だけではなく、品質に対しての厳しい目が培われるのではないかなと思いました。 それが、非常に繊細な食文化やTOYOTAに代表されるような改善や工夫につながって、そうして出来上がったものを「美しい」と思う感覚を培ってきたのではないかなと感じています。

 日本で生活していたときに、まっすぐであること、同一性を保つことに少々嫌気がさしていたことは事実ですが、それも自分のアイデンティティの一部であるんだなぁと思うようになりました。 だって、ミシンで縫った着物なんて、着物じゃないって思ったり、タイルが曲がっているのが、ものすごく気になってしまうんですから!

 そういえば、英語の「About」って、何かについてその質を説明するという意味と、だいたいとか約という意味の両方あるっていうのが、意味深いなぁって思ったりもします。。。

 

12 December 2007

大学院での評価方法

こちらにきて驚くことの一つに、評価の方法があります。

英語の試験のTOEFLやIELTSを受験した方ならわかるかもしれませんが、評価対象となる能力にそれぞれ評価基準が細かく設定されていて、それを合算した形で最終結果として報告されます。
日本の医師国家試験も、コミュニケーション能力、自己学習能力、カルテの書き方、基本的臨床技術などの能力に対して細かく評価基準が設けられて、それに加えてペーパー試験ということになったら、ずいぶん出来上がる医師の質が変わるだろうにと思ったりもします。

さて、私のコースでは、授業のUnitsすべてで試験が行われ、それをどの程度の点数でPassするかによって、DiplomaかMScレベルかに分かれます。 Diploma levelでは40%、MScでは50%を取得する必要があります。
最初に、このクライテリアを聞いた時に、「50%ってどういうこと?それって落第じゃないの?」と思いました。 ただ、英国では70%を取るということは、「ほとんど不可能」ということになっているんだそうです(Pre-Masters Programmeの先生曰く)。 ですので、50%(点)台でも、全然がっかりすることはないからねと、言い聞かせられてきました。

Gradingは以下の通り
  • Grade A: 70% - Excellent
  • Grade B+: 60-69% - Very Good
  • Grade B: 50-59% - Good
  • Grade C: 40-49% - Competent
  • Grade D: 39%- Fail
EssayやExam、Presentationでは点数をつける際のCriteriaが決められています。それぞれのCriteriaにAからDまで設定されています。
どのくらい細かいかというと、
  • Organisation and Structure
  • Use of Literature
  • Presentation and Style
  • Use of an Accepted System of Referencing
  • Rationale and Analysis of Content
  • Quality of your Argument
評価は無記名で提出されたEssayを、担当教官(追加で外部講師)が評価します。 (Contentsを見たら、誰が書いたか分かるようなもんだとも思うのですが、、) 
さらに、eMailでAssignmentを提出し、その内容はPlagiarismに該当する部分がないかどうかチェックされます。
Plagiarismというのは、自分以外の人の考えを、あたかも自分のもののようにして論じるということなのですが、これに対しては非常に厳しく対応することが要求されます。特徴的な「単語」ですら、無断で引っ張ってきて使ったりすると、Plagiarismとして罰せられてしまいます。Internetで検索してきて、Copy&Pasteしただけなんてものは、学術的にも倫理的にも認められないってことです。使うときには、どこのどなたが使っていたものか、Referenceとしてきちんと提示することが必要なんですね。そのReferencingにもいろんな方法があって、Departmentが決めた方法にのっとって記載しないといけません。 こうしたことも、Pre-Masters Programmeできっちり教え込まれていたから良かったですが、そうじゃなければ、まず書ききれなかっただろうなぁって思います。

先日、初めてのAssignmentのFeedbackが返ってきましたが、それぞれのCriteriaにマークが付けられて、それについてのコメントが書き添えられていました。 議論の上でどの点が弱いか、今後どのように改善すればいいか、どの点は特筆すべき点だったかなどが丁寧に書かれていました。
このFeedbackは、今後の学びのモチベーションを上げるに十分すぎるくらいのパワーがありました。
一生懸命書いたものを、一生懸命評価してくれて、コメントを付けてくれて、必要であればTutorと議論することもできます。 点数だけが返ってくるような試験ばかりを受け続けた経験からすると、Feedbackの有難さが身にしみます。
個別のFeedbackに加えて、担当教官から全体へ向けたコメントも別紙で添付されており、どのように学習を進めていったらいいか、どんな文献をあたったらいいのか、今後のEssayに役立つ情報が満載でした。
むちゃくちゃな英語のEssayを読むだけでも大変だっただろうと思うし、短期間にFeedbackがもらえて、本当にありがたいなぁって思います。(この話をクラスメートにしたら、私たちはInternational Studentsで大金はたいてるんだから当たり前だという返事が返ってきました。 うーん、この辺でもお国柄の違いが出ますね。)

09 December 2007

継続は力なり

 日本に帰ってきて、数カ月ぶりに「医者」をしています。

 そこで気がついたこと。 

 昔の人は、本当によくいったものです。「継続は力なり」 です。

 まず、仕事のブランクが空くと、自分でもあきれてしまうほど、いろんなことを忘れていることに気が付きます。 

 たとえば薬の名前。

 薬効とか、形状とか、1日何回投与するとか、副作用とかは覚えているのに、肝心の「薬の名称」が出てこない。 名前が出てこなければ、処方箋に記入できないから困ってしまうわけです。

 それに加えて、思考のスピードが落ちていることにも気が付きます。
 脳のしばらく使っていなかったシナプスを活性化させるのに、時間がかかっている感じ。

 患者さんを前にして、お話を聞いて診察をさせてもらって、検査などを出したり点滴なんかをしたりするわけですが、その際に頭の中でどんなことが起きているかというと、可能性のあるいろんな病気のリストを、お話の内容や診察、検査の結果で絞り込んでいくわけですね。 
 で、毎日毎日たくさんの患者さんを見ていると、そうした思考がものすごいスピードで処理されていくわけなんですが、ブランクが空くと、(自分でも「前とは違う」という感覚があるので、間違っちゃいけないと思うから)一つ一つ時間をかけて検証していかないといけないわけです。 まるで、研修を始めた当初のように、じれったくなるほど時間がかかる。 でも、だからと言ってハショるわけにもいかないから、ひとつづつクリアしていくしかないわけですね。
 もちろん、研修開始当初に比べれば、元の思考スピードまでに回復するまでにそんなに時間はかからないわけですが、それでも患者さんを待たせてしまうのに、気が引けるわけです。(ここいら辺の感覚は、きっと英国人にはわかるまい。。)

 逆に、数カ月単位の時間的ブランクがあまり影響しないことがあることにも気が付きました。

 それは、技術的なこと。
 たとえば、細い血管に点滴の針を刺すことや、おなかの診察をすること、聴診時の音を聞き分けることなど、体が覚えているんですね。 これは、びっくりしました。
 どちらかといえば、体が先になまってしまうと思っていたのに、先になまってしまうのは、脳味噌のほうでした。 新しい知識は、論文やインターネットで常に追っかけてUpDateできますけど、その知識を実際に使ってみて初めて、自分の思考回路の中に取り入れて「使える知識」になるんだなぁと、思うわけです。

 気がついたことには、いいこともありました。
 何よりも嬉しかったのは、やっぱり自分はこの仕事が好きだということに気がついたこと。

 英国に来るまで続けていた医者という仕事の中で、「こっちのほうが病気になっちゃうよ!」ってくらい苦しいことやつらいことなんかもたくさんあったんだけれども、人間とはうまくできたもので、「ありがとう」という言葉をもらえた事や、やり遂げた達成感なんかのほうがしっかりと刻まれているんですよね。 
 それなりに継続して仕事をしてきたから、そのプラスの蓄積があって、そのおかげで仕事ができて幸せだなって思えるんだなぁって、気が付きました。 ありがたいことです。

 短期間のブランクで、思考のスピードや知識は低下してしまっても、身体的・精神的感覚というのは長期間の継続が裏付けとしてあると、短期間のブランクではあまり低下せずにそれなりに維持できるものなんだなぁと。 あるいは、ただ単に、長期記憶という形にまで持っていけなかった知識が、ぽろぽろ落っこちちゃってるだけかもしれませんが、、
 
 縁あって英国で学んでいるわけですが、その間も、色んなことに興味を持って、細々とでも情報を仕入れて、できることなら実践に移してみて、そんなことをこれからも続けてみようと思いました。 
 続けて行ったら、きっと、脳味噌のいろんなシナプスが常にあっちこっちにつながって活性化し続けて、それなりの思考スピードを維持しながら、もっとプラスのフィードバックを自分に与えることができるかなぁなんて、思います。 あぁ、ただ、一つのことを極めるって言うのは、ちょっと難しそうですが、、、

29 November 2007

コース説明: Leadership and Service Improvement

 このコースの3つ目のユニットは、Leadership and Service Improvement です。
 私が最も興味を持っていることの一つでもあるService Improvement がお題なので、楽しく授業に参加しています。
 コースは丸2日間のセッションを2週間ごとに合計2回行い、4000words のAssignment で評価されます。

*目的
  1. Provide an understanding of the nature of complex system
  2. Develop a critical understanding of a range of leadership frameworks
  3. Understand how operations management models could be used to improve performance and redesign services to improve patient care
  4. Explore the concepts of service failure and recovery
*Intended Learning Outcomes
  • Knowledge and Understanding
  1. Know and understand the key academic debates around leadership and change
  2. Understand the nature of complex systems
  3. Understand the concepts of service failure and recovery
  • Intellectual Skills
  1. Critically evaluate a range of leadership frameworks
  2. Understand the relationship between complex systems and leadership styles
  3. Understand the importance of change management theory
  • Practical skills
  1. Apply operations management methods to improve performance and redesign services
  2. Appropriate examples of service turnaround
  • Transferable skills and personal qualities
  1. Understand importance of learning organisations
  2. Apply single and double loop learning to own experience

*Contents
  1. The nature of complex adaptive system
  2. Approaches to managing change
  3. Leadership frameworks
  4. Operations management models
  5. Performance measurement and improvement
  6. Service failure and recovery
  7. Service turnaround
  8. The importance of learning organisations
*推薦図書・文献
  • Burnes, B. (2004) Managing Change, Essex: Harlow.
  • Denis, J. L.,Langley, A. and Rouleau, L. (2005). 'Rethinking leadership in public organisations' In Ferlie, E., Lynn Jr, L. and Pollitt, C., The Oxford Handbook of Public Management, USA: Oxford University Press.
  • Grint, K. (2005). Leadership: Limits and Possibilities, Hampshire and New York: Palgrave Macmillan.
  • Johnston, R. and Clark, G. (2001). Service Operation Management, Harlow: Financial Times Prentice Hall.
  • Peck, E. (Ed) (2005). Organisational Development in Healthcare, Abingdon: Radcliffe Medical.
  • Plsek, P. and Greehhalgh, T. (2001). 'The challenge of complexity in health care', BMJ, 323 (7313), 625-628. (You can check on Website, Available from: <http://www.bmj.com/cgi/content/full/323/7313/625> [Accessed: 27th November 2007])
  • Talbot, C. (2005). 'Performance management' In Ferlie, E., Lynn Jr, L. and Pollitt, C., The Oxford Handbook of Public Management, USA: Oxford University Press.
レクチャーは、さまざまな理論や方法論についての概略の説明でしたが、それを自分の経験やすでにあるServiceにあてはめてそれを論じることが、Essayの課題になっています。 
私は、Operation managementの方法論が、Healthcare service improvementにどの程度役に立っているかということについてEssayを書くことにしました。 面白くなってきましたよ!

24 November 2007

Rationalists and Incrementalists - Health Policy

 MSc の最初のコースが、Contemporary issues in Health Policy だったわけなんですが、その1つ目のAssignment のテーマの一つが、政策作成の際の立場 "Rationalists" と "Incrementalists" の違いについて述べて、実例の中でどんな風に生かされているのか述べなさいというものでした。

 Policy making = 政策作成っていうのは、もちろんそんな簡単には説明できないくらいややこしいわけなんですが、Walt (1994)さんの書籍 Health Policy - An Introduction to Process and Power によると、簡単に理解できるように4つのステージに分けてあります。

1) Problem identification and issue recognition
  どうやって(現場の)問題が政策上の課題として挙がってくるのか。
  なぜ議論にも上らないような課題が存在するのか。
2) Policy formulation
  誰が政策を練るのか。どうやって作り上げられるのか。
  (その過程で)どこから(あるいは誰が)影響を及ぼすのか。
3) Policy implementation
  リソースとして使えるものは何か。誰が役割を担うのか。
  どうやって現場で実行させるか。
  (一番大事なところなんだけど、結構ないがしろにされちゃうよねってWaltさんは書いてます。)
4) Policy evaluation
  実行に移したら、どんなことが起きるか。確認されているか。
  目的は達成されているか。予想外のことが起きてないか。

 ほかにも分類の仕方はあるんだけど、これが一番簡単でわかりやすいかなと思いました。

Rationalists:
 さて、Rationalist さんたちというのはどういう立場を取っているのかというと、ある意味で「論理立てながら、あるべき理想へ向かっていく」人達です。
 どんな風に思考が働いているかということ、

 * 「議論すべき問題」というのは、他とはきっちり区別されている。 目的と手段は、はっきり区別されてる。
 * ゴールや目的は、重要度に基づいてランク付けされて、目的を達成するにあたって関連してくる事象に関しては、すべて挙げて検討する。 さらに関連事象すべてにおいて、そのCost とBenefit に関しても検討する。
 * それぞれの事象を比較検討してみる。
 * この過程の中で、目的、価値、目標に到達するにあたって一番いいものを選ぶ。

Incrementalists:
 もう一つの、Incrementalist  さん達というのは、「できる範囲のところで、目の前の問題を片づけていく」方法を取る人たちです。Lindblom (1959)さんが代表格なんですが、Incrementalist approach のことを "muddling through" (もがき進む、っていう感じでしょうか) と表現しています。

  •  ゴールの選択と方略の実施(Imprementation)は、ほとんどおんなじ意味。時に「目的」が明確じゃないこともある。 手段が目的になってたりする。
  •  問題の解決にあたっては、いくつかの方法を検討してみる。ただし、現時点で実施されているものとよく似たものを検討することが多い。
  •  決定にあたっては、(政策決定者が)みんな賛成するってことが大事なので、決定したものが一番いいものじゃないこともある。
  •  新しい政策の提案によっておきうる変化は小さいもので、将来の大きな変革は考えていない。何度も繰り返し、小さな失敗を修正しながら、前に進んでいく。
 
 どっちの考え方にも強みと弱みがあります。

Rationalist の強み
  •  しっかり検討してから目的を決定するので、方向に間違いが少ない。
  •  現在の状況下に、大きな変化が必要な時には有用。
  •  さまざまなStakeholder の意見が反映されやすい。
  •  方略を実践に移した時に起きうることが、大きく予想を外れることが少ない。

Rationalists の弱み
  •  すべての事象について検討すること自体が、現実的でない(費用、時間など)。
  •  変化が大きくなることから、政策決定者あるいは市民からの反発が起きやすい。
  •  政策決定者の間で、合意に達することが難しい可能性がある。
  •  政策決定上のEvidence が見つかるとは限らない。

 変わって、Incrementalistさんたちのほうは、

Incrementalists の強み
  •  政策決定者がよく知っている守備範囲内で政策を作るので、大外れしにくい。
  •  変化が小さいので、政策が受け入れられやすい。
  •  政策決定までの時間・コストが少なくて済む。
  •  実際の制作現場では、この方法が現実的。

Incrementalists の弱み
  •  もしかしたら、目指すべき方向が間違っているかもしれない。
  •  しかも、間違っていること、それ自体に気がつかない可能性もある。(変化が小さいから)
  •  「声の大きい」「力の強い」人たちの意見しか取り入れられないかも。
  •  変化が小さすぎて、政策の意味自体が少なくなる可能性がある。(Lindblom さんは反論として、「変化が小さいからこそ、受け入れられて、それが繰り返されることで大きな変化になりうる (Lindblim in McGrew and Wilson 1982) と言っていますが、、)

 じゃぁ、それをMix すればいいんじゃないのと言いだしたのが、Dror (1989) さんとEtzioni (1967) なんですね。
 Etzioni さんは、人工衛星をたとえにとって、全体を見回すときにはRationalistic にざっと見まわしてみて、問題がありそうな所にIncrementalist な感じでそこへフォーカスしましょうと言っています。

 でもこれって、よくある思考パターンじゃありませんか?

 医師として患者さんを診察するときのことを考えてみましょうか。

 Rationalist 的に、考えられうるすべての疾患を細かく分析して、それによって起こりうることを検討していたら、いつまでたっても診断がつきませんよね? たとえものすごく的確な判断が最終的になされたとしても、手遅れかもしれない。 
 じゃぁ逆に、Incrementalist 的に、ぱっと目についたところから手当てをしていたら、肝心なところに気がつかなくて、やっぱり手遅れになっちゃうかもしれない。

 現実には、どんな風な思考になっているかといえば、手に入りうる情報(問診と診察)から(I)、問題の可能性の高いものを挙げてそれに優先順位を付けて(R)、妥当だと思われる治療を行う(I) わけです。 で、思った効果が得られなかったときには、少し方法を変えて試していく(I)。 それでも問題が解決しないときには、もう一回最初から全体を見回してReviewしなおして、最善と思われる方法を試す(R) わけですね。

 ただしこれは、1対1での話で、政策という大きな枠組みになると簡単にはいかないわけです。
 
 日本では2000年に介護保険の導入という、それ以前の医療改革に比べるとかなり大きな変革がなされました。それについてこの2つのTheory で分析してみたわけなんですが、その話はまた今度に。


 Dror, Y. (1989) Public Policy Making re-examined, New Brunswick and Oxford: Transaction Publishers.
 Lindblom, C. (1959) 'The science of muddling through', Public Administration Review, 19, 79-88.
 McGrew, A. and Wilson, M. (1982) Decision Making, Manchester: Manchester University Press.
 Walt, G. (1994) Health Policy: An Introduction to Process and Power, London and New Jersey: Zen Books Ltd.
 

「やる事がある」事の幸せ

 MScのコースが始まって、2ヶ月たって、ようやく最初の大きなAssignmentの締め切りがありました。Health Policyについて述べるものですが、その内容は別のところに書きますね。

 指定された単語数(文字数じゃないところが日本と違う)は、4000。
 Pre-Masters Programmeで最長だったのが5000ですから、ちょっと及び腰で取り組みました。

 締め切り直前にならないとなかなか本腰になれない性分がたたり、結局、最終日は徹夜で書いて、最終的にA4で15ページくらいになったEssayを走って提出してきました。 ふぅ。

 提出日は、Manchester ではすこぶる珍しい「快晴」で、目を開けていられないほど眩しく感じました。空気もとても澄んでいて、Essayを提出できた達成感もあり、(徹夜明けでハイになっていたのもあるんでしょうが)なんかとっても幸せな気分でした。 

 すっかり葉が落ちてしまった街路樹も、デコボコの歩道にある水たまりも、大学の中心にある教会の塔も、吐く息が白くなるほど寒いのにまだ青々とした芝生も、道路をいきかう2階建てバスでさえも、とっても美しく見えました。 さらに言うなら、英国の晴れた空の下を大好きなMINIが走っているのを見たのも、幸せ倍増でした。

 Taskがあってそれを乗り越えないと幸せは感じられない、というわけではないですが、達成感を感じることでの幸せは、やっぱり何か「締切」があったほうが感じやすいのかもしれないですね。 ボーっとしていても1日は過ぎてしまうけど、眠りにつくときに「今日はこれをやりました!」って思うことができたり、起きた時に「今日はこれをやりましょう!」って事があるってことは、幸せだなぁって思います。

 仕事をしていたときには、なんだか毎日がバタバタ過ぎて行ってしまって、桜が咲いたとか、盆踊りがあったとか、お月見があったとか、そういう季節を感じる間もなく過ぎて行ってしまっていて、「休みが欲しいぃー」っていつも思ってました。 子どもたちの胃腸炎が増えたことで冬を感じたり、熱中症で担ぎこまれるおじいちゃまを通じて夏の暑さを知る生活は、やっぱり人の生活としておかしいよなぁって、思ってました。いや、今でも思っています。
 でも、翻ってみると「やる事がある」ことの幸せってなかなか感じにくかったかなぁって、今になると思います。

 日向ぼっこしている愛犬を見ては「お前はいいよなぁー」って思ったり、
 水槽の中の熱帯魚を見ては「シンプルな生き方もいいかもねぇ。。」って思ってたけど、

 いやいや、

 やっぱり「やる事」がたくさんあって、毎日めまぐるしくて、ベッドに入ったらすぐ眠れちゃって、それでもって一つ一つに達成感を感じながら時を過ごしていくほうが、どんなにか幸せかって思います。 
 ただ忘れちゃいけないのは、「やらされて、やる」んじゃなくて、「やろうと思うから、やる」。 その結果として「頑張ったわぁー」って感じる(& それを感じる時間的余裕がある!)のが、いいよなぁーってね、思います。
 

18 November 2007

なんでHealthcare Managementを勉強するのか

 そもそも何で英国に来たのかといえば、日本国内でHealthcare サイドとBusinessサイドの両方からバランスのとれたカリキュラムが組まれたHealthcare Managementを学べる修士のコースを見つけられなかったからなわけです。 Managementの勉強となるとMBAがメジャーですが、別にBusinessの世界で生きていくわけじゃぁないし、最終的に患者さんに還元できる形の学びがしたかった。

 じゃぁ、何でHealthcare Managementを勉強したくなったのかといえば、ご縁があってあちらこちらの医療機関で働くうちに、もっと患者さんたちが満足して、働く人たちがHappyになるような、もっと効率のいい医療システムって、あるんじゃないの?って思ったから。

 日本では、とにかく「医療費削減」が大前提で、その次に医療の質だ、教育だ、患者満足度だのが議論されているような気がして、非常に納得がいかなかった。-- Health Policy

 現場で必死に働く、非常に優秀な医療専門スタッフがいても、彼らが満足できるような学習環境が整ってなかったし、この先どんな風にキャリアを積めばいいのか、不安になってる人がたくさんいた。-- Human Resource Management

 毎日の業務の中で、いつも出くわす小さなトラブルが、いつまでたっても解決されずにいて、いつしかそのトラブルの上にさらに問題が加わる状況を見ていて、どうにかならんもんかと思っていた。-- Management & Leadership

 特に何か決定的な項目が出るわけでもなく、とにかく時間だけが過ぎていくような会議が多すぎると思っていたし、組織としてのはっきりした方向性が見えずらかった。 -- Leadership & Organizational Behaviour

 診療の方針が医師によってバラバラで、科を超えた協力も限定されていて、それを支えるスタッフたちも診療のことよりも医師の顔色をうかがうことに時間を割かれる現状に、違和感があった。 -- Quality Improvement & Management

 病院の中だけで問題を解決するんじゃなくて、患者さんが住んでいる地域で活動している、いろんな団体や組織ともっと協力できたら、もっと多彩な解決方法があるんだろうにと、悩んでいた。 -- Leadership & Community Health

 もっともっと、理由はたくさんあるんだけど。

 現場で頑張ってる人たちはみんな、目の前のことを対応することで本当に精いっぱいで、自分の持ち場を何とか維持しようと必死になっていて、でも、組織の上位の人たちはそれをサポートすることもできずにいて、そんな状況が、どうにも我慢ならなくなっちゃったんですよね。
 なんかもっと、客観的にきちんとした方針が立てられるようになるための知識がほしいと思ったわけです。 思いつきで「こうしたらいいんじゃない!?」っていうのではなくて、根拠に基づいていた提案ができて、それをきちんと導入するための方略も心得ていて、それで現場でもみんなでシェアして活動できるような、そんな人材になりたいと思ったわけです。

 で、だったら勉強するしかないかなと思いたって、なんだか英国まできたわけです。

 この数ヶ月の勉強でわかったことは、「Healthcare Managementにゴールドスタンダードはない」ってこと。 
 んー、、 まだまだ勉強は続きそうです。
 

10 November 2007

英国に持ってきて良かったもの

 さて、今回は渡英に当たり「持ってきて良かった―」って思ったものを書いてみます。

 まず、「おはし」
 当たり前っちゃぁ、あたりまえなんですが、お箸ってあんまり売ってないんですよね。
 China townやKoreanがやっているお店なんかでは、プラスチックでできた25㎝くらいあるんじゃないかっていうお箸は売っているんですが、木や漆が塗っているようなものとは、ちょっとお目にかかれません。 友達と一緒に食事をするときなんかを考えて、3膳ほど持ってきてたのですが、役に立ってます。

 次に、「さいばし」
 料理をするときに、いつも使っていた道具っていうのはやっぱり持ってきて良かったなと。
 竹でできた製品って、あんまり売っていないのね、英国って。(あたりまえか、、)
 こちらだと、炒めるときなどは木でできた大きなスプーンやフォークのようなもの(サラダを取り分けるときに使うようなもの)や、フライパン返しみたいなものを使うのですが、やっぱりなんというか、菜箸って便利なんですよ。
 菜箸だと、とき卵みたいに何かをかき混ぜる時も、フライパンにくっついた細かいごはんなんかを集める時も、パスタとソースをからめる時も、一番うまくいく気がします。

 さらに、「竹ベラ」
 こちらの木でできたものに比べて、ヘラの先の厚みが薄いので、フライパンとの接点が大きくなって炒めるときとかにうまくいきます。
 「弘法、筆を選ばず」と言いますが、いやいや、やっぱし料理にいい道具は必要です!

 それから、「スターバックスのタンブラー」
 アメリカとか日本では、結構使っている人を見かけますが、Manchesterではほとんど見かけないですね。何ででしょうか?英国で売っているタンブラーは、横にすると中身がこぼれてしまうような設計なのですが、スタバのタンブラー(別にスタバのじゃなくてもいいんですが)ゴムのパッキンがしっかりしているものだと、リュックに入れても大丈夫なので、重宝します。 私のはアメリカで買ったものですが、日本のスタバにも同じようなものが売ってます。
 カプチーノを飲むたびに紙コップを使うのが、なんかすごくもったいないので、学校に行くときには必ずコーヒーか紅茶にミルクをたっぷり入れて、持っていくことにしています。
 Manchesterにあるスタバでタンブラーを売ってるかなーってのぞいてみるんですが、おいてあるのを見たことがないのです。 Webでは売っているみたいなんですけど。
 今のクラスメートからも、日本から買ってきてくれないかって頼まれたりします。
 先日、大学のビルのエレベーターの中で飲んでいたら、知らない教授に「どこで手に入れたのか教えてほしい」って言われて、アメリカで買ってきたって言ったら、今度の出張で買ってこようって言ってました(笑)

 あとは、学生として留学するからっていうのもありますが、文房具を持ってきて良かったなと。
 ホチキス、ボールペン、ハサミ、カッター、穴あけパンチ、消しゴム、定規。
 別に、こちらでももちろん購入できるんですが、学校が始まってすぐに使うものとして、あるととっても便利です。 特に、カッターは重宝してます。 手荷物ではなく、預ける荷物の中に入れてしまえば、刃物でも持ってくることができます。

 それから、「爪切り」、「毛抜き」、「みみかき」
 ためしに英国の爪切りと毛抜きを使ってみたら、切れないし抜けない。
 っていうか、ちゃんと刃が合わさっていない、、、、 別に日本のものがMade in Japanじゃぁないんでしょうし、英国で売っているものがMade in UKじゃないんでしょうけど、なんていうか、「精密さ加減」が違うような気がする、、
 あとは、(これまた竹でできた)みみかきは、必需品かなと。

 どれもこれも、なくても別に生きては行けるし、代用品ももちろんあるんですが、何というか、使うたびに「持ってきて良かったなぁ」と思うわけです、はい。

08 November 2007

その名も NICE!

 英国ではNHS(National Health Service)がほぼ英国内全域にわたって医療を提供しているわけなんですが、そのNHSのなかにNICE(National Institute for Health and Clinical Excellence)という独立した組織があります。

 NICE:http://www.nice.org.uk/

 NICEでは、薬剤・医療機器・検査などに関して、最新のEvidenceをもとにしたガイドラインを作成し、それを提供しています。

 ガイドラインは、おもに3つの分野にわたっています。

 1)公衆衛生:Public Health
    NHSで働くひとを含め、労働者や一般を対象にした予防医療に関するもの
 2)医療テクノロジー
    NHSで提供される、医療機器、診断や治療の手技・手法などに対してのもの
 3)臨床手技:Clinical Practice
    NHSで提供される、患者さんの特定の疾病・症候に対しての治療やケアに対してのもの

 よく「ガイドライン」というと、特定の疾患に関しての診断・治療に関するものを連想しますが、このNICEのガイドラインは、それを大きく上回る規模があります。

 しかも、どのガイドラインに対しても、常にアップデートが行われていて、一体どれほどの人員と予算をかけてこのシステムを作り上げているのか、非常に興味あります。

 NHSの医療機関や医療従事者は、このガイドラインを遵守する義務はないようですが、このガイドラインに基づいてAudit(質管理)がされてそれにより組織への予算配分に影響するために、必然的にガイドラインに近い診療を提供することになるようです。 (ちなみに、NHS全体の予算配分は、ものすごくおおざっぱに言うと、NHS本体から4つ(NHS in Northern Ireland, Scotland, Wales, and England)の地域へ配分され、さらにPrimary Care Trustなどが地域の病院・診療所に配分するという形になります。)

 さらに言うなら、ガイドラインを「発表・発行しっぱなし」ではなく、どのように現場に導入したらいいのかということを、How to Implement guidelines という形で提供しているあたりも、見習う必要があると思いました。 
 どんなに素晴らしいガイドラインであっても、その方法論が現場に即していない、あるいは現場に導入する際に大幅な変更を余儀なくされる場合には、往々にしてガイドラインが無視される形になっちゃうこともありますものね、、、

 Implementation tools:http://www.nice.org.uk/usingguidance/implementationtools/implementation_tools.jsp

 ただし、非常に速いスピードで新しいガイドラインが発行され、さらにReviseされたものが出てくるので、医療従事者個人にそのCatch upを任せることは難しいと思われます。そこで、組織の中にこうした質管理を担当する人員が配置され、さまざまな臨床現場の生のデータが集められて評価されているようです。

 一事が万事、システム構築です。
 日本のように、個々の医師にその資質や能力の発展を依存するのではなく、システムとして教育や質管理や組織運営の観点からサポートする体制が取られているようです。
 もちろん万全とはいえないからこそ、どんどんNHSも変わっていっているわけですが、学ぶところはたくさんありそうです。

While NHS serves healthcare in most of area in UK, there is an independent organisation named NICE to improve people's health and prevent illness. NICE establishes many practice guidelines related to public health, technology and treatment based on Evidence-based Medicine.

According to information from the website of NICE, these guidelines are categorised into 3 section; (Available at: http://www.nice.org.uk/aboutnice/about_nice.jsp)
  • public health - guidance on the promotion of good health and the prevention of ill health for those working in the NHS, local authorities and the wider public and voluntary sector
  • health technologies - guidance on the use of new and existing medicines, treatments and procedures within the NHS
  • clinical practice - guidance on the appropriate treatment and care of people with specific diseases and conditions within the NHS.
For us, as Japanese physicians, 'The Guideline' shows how to diagnose and treat particular diseases and symptoms. However, contents in NICE are more than you imagine!

In addition, most of guidelines are revised and up-dated regularly. I would like to know how this system is organised and managed with skilled professional human resources and funding.

Administrators, Executives, and clinical professionals would not have to follow these guidelines exactly; however, budgeting is based on the outcome of Audit, thus their performance would follow the quality which NICE's guideline shows.

Furthermore, it could be important suggestion for us to learn how to implement guidelines into practice. There are skills sets on the web to support administrators to apply and implement guidelines into practice. They provide not only guideline itself, but also practical skills for clinical professionals to fill the gap in real clinical setting.

Also, an individual physician is not only person to take responsibility for clinical quality outcome and up-to-date their ability at clinical setting. Many professionals support quality control system and manage based on specific knowledge.

I think, a clinical quality is very depending on individual physician's attitude and moral in Japan. IN NHS, there are huge amount of examples and failure related to education, quality control and management of systems which we could learn and apply into our healthcare system.

05 November 2007

Manchesterの交通事情

 生活する上では、ほとんど「徒歩」でどうにかなってしまいます。
 大学の一番南からManchester Piccadilly駅までは、歩いて20分くらい。
 自転車を購入しようとも考えましたが、「即効で盗まれるよ~」って言われてあきらめました、、
 スケボーやインラインスケートで歩道を滑走する人もいます。 

 Manchesterでちょっと遠くまで行くときにしょっちゅう使うのが、バス。 たくさんの会社が運行しています。
 困ったことに、どこにも「乗車賃」が載ってないんですね。ときどき「運転手の言い値か?」と思うこともあります、、、

 バスに乗るときは、行き先を告げると運転手さんがチケットをプリントアウトしてくれます。
 1回に0.8ポンドから1.7ポンド。 長距離になると3ポンド位になります。
 1ポンド240円と計算すると、「エエッ?!」ってかんじ。 なので、学校まではもっぱら歩きます。
 1日乗り放題で3ポンド、1週間のパスだと9ポンド位。
 シーズンチケットや年間チケットもありますが、毎日学校に行くのでなければ割高になってしまいます。
 さらに言うなら、「時刻表はないと思え」という感じでしょうか。
 始発停留所から乗ろうとしても、時刻どおりに乗れたためしがない。
 なので、みなさん停留所で待っている人に「どれくらい待ってる?」とか「**行きはいっちゃったかしら?」などと聞いて回っています。 でもみんな、あんまり気にしてないみたい。。


 City Centreから郊外まではTramが走ってます。
 乗る前にチケットを買うんですが、改札もなければ車掌さんの確認もなく、「良心」に基づいて料金を支払う制度なのか?と思ってしまいます。
 郊外は、今まさに建設ラッシュで、お台場みたいに巨大なビルとマンションが立ち並んでいますし、大きなショッピングモールもあります。
 METROLINK:http://www.metrolink.co.uk/


 LeedsやBirmingham、Londonなどへの長距離の場合には、電車を使います。
 早めにインターネットで予約して購入すると、Londonまで片道9ポンドほどで行けることも。
 学生は約30%割引になるので、Student Cardを作るとお得なのです。
 Student Cardは、いくつになっても大学院の学生でも作ることができます。
 乗り心地は、明らかに日本の新幹線のほうが勝ってますし、多くの乗客を乗せられると思います。
 Londonでは日本の新幹線車両を導入するなんて話もあるそうで、「素晴らしい!」
 座席は2席や4席にテーブルがついていたりするので、相乗りになった人とおしゃべりしながら旅行することもできます。
 さすがに列車は「時刻表は、ある」のですが、どのホームから乗るかは直前にならないとわからない。さらに言うなら、途中の駅では時刻通りには電車は来ない。
 先日、突然列車が止まったのでどうしたかと思っていたら、乗客が非常扉を開けたんだそうで、、
 そこで車掌さんのアナウンスが、「現在停車しておりますし、もう少し時間がかかると思いますが、5分ほど早く運行してますので大丈夫です。」とのこと。 早いってどういうことですか?! 時刻どおりに運行するなんて、そもそも不可能でしょ?っていう前提で動いているようですねぇ、、Sorryなんて絶対聞けません。
 National Rail Enquiries:http://www.nationalrail.co.uk/

 Great Manchesterの交通全般は、GMPTM(Official public transport site for Greater Manchester)からどうぞ。 
 GMPTM:http://www.gmpte.com/

台所の蛇口

 英国に来てから、生活する上でいろんなところで、怒ってしまう、というか、怒りを通り越してあきれてしまう現象が多々あるんですが、それを気ままに書いてみようと思います。

 本当にたくさんあるんですが、とりあえず、「台所の蛇口」から行ってみましょうか。

 台所って、料理するところですよね。 当然、お皿やお鍋を洗ったりするわけです。
 油のついたものは、お湯で流したいと思うし、野菜はお水で洗いたい。

 でも、熱湯のようなお湯と氷のように冷たい水では、お皿を洗う時に困るんですよ。
 
 想像してみてください。
 お風呂の蛇口が、お湯とお水で別の蛇口になってたら、なんか、がっかりでしょ?

 大学の寮の台所は、熱湯のようなお湯が出てくる蛇口と、水の蛇口がそれぞれ別なんです。
 しかも、蛇口の長さが短いので、お皿まで水流が届かない!
 じゃぁ、シンクに程よい温度の水をためて洗いましょうかと思うんですが、その排水口を閉じるためのゴムのような蓋が、ない!

 毎回、ご飯を食べてからの食器洗いが、結構「がっかり」な感じなんですよねー。
 設計した人、絶対自分で料理作らない人だと思いますね。
 想像力に欠けるというか、親切じゃないというか、あたまが悪いというか。

 それに引き替え、部屋についている洗面台の蛇口は、お湯と水が調節できるようになっているんですよね。 やればできるじゃん、みたいな。

 さて、これからお皿を洗いに行ってきます、、、

04 November 2007

Comparative Health Policy - Book Review


 Comparative Health Policy - Robert H. Black and Viola Burau   ISBN 0-333-98599-0  (Palgrave Macmillan)  

 現在のコースにおける推薦図書のひとつ。
 
 世界の医療政策に関する比較を、政治的・歴史的・文化的背景に基づいて分析したり、予算配分や責任の所在、Human Resource、医療専門職への対応、公衆衛生に対する姿勢、などの多くの視点から分析をしています。 統計学的データは主にOECDから持ってきてありました。
 

 学生を対象に書かれており、内容もJournalに投稿されているような難しい書かれ方ではないので、比較的読みやすかったです。
 
 「医療政策とかって、政治家と役人が考えたらいいんでないの?」 と思っているような医療従事者に対して、まさに自分たちの現場で起きていることが政策に直結しているのだと思わせてくれるような内容になっています。
 
 
 あえて弱点を指摘するなら、OECDからのデータを時々Modifyしてるところ。
 「IT発展や医療にかけるコストと医療の質は反映しない」ということを述べている箇所で、MRI保有台数のリストを載せていますが、(あえて?)日本のデータは載せてありません。
 日本は、MRI保有台数、平均寿命とも現時点で世界1ですから、筆者の言わんとしていることに相反するんですね。   だからといって、この本の有用性は変わらないです。
 医療政策の全体像をわかりやすく解説してありますし、臨床現場にいる医療従事者が自国の医療政策に目を向けるいいきっかけを作ってくれるんじゃないかと思います。
 

 このBook Reviewは、コースでの最初のAssignment(1000 words)でしたー。
 
 ちょっとmodifyして載せますー。
 文法間違いなどなど、お許しを―

*Book Review (Assignment)

To understand overall idea of health care system and related policy among many countries could be a challenge for clinical professionals and under graduates and postgraduate students. The book named Comparative Healthcare Policy written by Robert H. Blank and Viola Burau published by Palgrave MacMillan, New York in 2004 (ISBN 0-333-98599-0) introduces cross-country comparison in health care issues and concerns with statistical data and practical examples. This is one of the recommended books for the students of Masters of Healthcare Management at Manchester Business School in 2007.

One of the authors, Dr. Robert H. Blank, the chair of public policy at Brunel University in London, has published many books related healthcare issues and policies. Ms. Viola Burau is another author, the associate professor of political science at University of Aarhus in Denmark, and interested in comparative analysis of health policy. Both of them have published health policy related academic articles. This book is written primarily for students; however, highly evaluated contents would be suitable for stakeholders who responsible for making healthcare policy. Worldwide healthcare systems are examined from various views such as background context, financing and resourcing, and medical professionals’ standpoints. In this review, firstly the strength points will be indicated and these strength points will be examined. To follow the discussion about strength, the weakness of the discussion in this book will be described and an analysis of the weakness will be explained. Finally, conclusion will be given in the end of this book review.

 There would be two strength points in this book to understand the worldwide health care policy. One of the strength points could be wide range of aspects to analyse worldwide health care systems. The authors analyse the health policy in each countries from the government side to the position of medical professionals and home care which ‘is a complex policy field’ (P 167). While most of developed countries have been facing many health care issues such as increasing health care expenditure, the problem solving approaches are different. By comparing historical and statistical data of countries, the authors successfully show that there is no perfect solution to sustain health care systems efficiently in each country. Moreover, several potential schemes to make future health care policies are suggested by introducing background context and financing and resourcing structures in health care system to existing problems. In addition to the analysis from decision makers’ view, medical professionals’ roles in health care policy are emphasised. It is suggested that the implication with appreciating the role of professionals is crucial when health policy is established. This result of analysis would encourage medical professionals who are tackling daily issues in practical setting to recognise how essential their behaviour towards making health policy.

Using a lot of examples of real practice in different countries would be the other strength point of this book. To describe with a combination of academic theories and practical examples has an advantage to make readers understand the idea of health policy. Additionally, comparing and comparison of practical examples in different countries are helpful not only to understand the specific aspect of topic in each chapter, but also to grasp overall idea of health care policy. This approach would be beneficial especially for students.

 On the other hand, one possible weak point in the book would be that the amount of patients’ opinions towards health care system is relatively small compared with the rest of the facts based on statistical data and academic research papers. Although there are tables which show the types and settings of health care services and the expenditure on medical services (pp 74-75) and description about health care choices in many countries, the facts related to the patients’ satisfaction about healthcare in different services are limited. The patients’ opinions such as satisfaction rate and their behaviour among each health care system would be helpful to expand the understanding of efficient health policy in different countries and cultures. Furthermore, explaining of the strategies to control the power of media which affects patients’ opinion could be more beneficial to recognise patients’ health care demands in each country.

In addition, some statistical data from Organisation for Economic Co-operation and Development is not up-to-dated. For example, table 4.1 on page 91 shows MRI units per million population in 1995; however the data of Japan in where the highest number of MRI is available is not listed in this table. If there is the data of Japan such as 35 in 2003 (ECD 2006), the conclusion of the authors that the measuring healthcare quality with technological developments such as MRI units’ availability is questionable would be difficult. Because, Japanese life expectancy also the highest in the world base on the WHO data (WHO 2006).

In conclusion, this book could be one of the good resources especially for students who would like to expand their health policy. Although some weak points such as relatively small amount of patients’ voice and non up-to-date resources could be suggested, these points would not significantly decrease the quality of this book. Most of contents are well analysed with wide range of aspects supported by large amounts of practical examples and academic data of different countries. Moreover, the reader of this book would be realised that these advantages would make them not only understand about what health policy is, but also have the new idea to solve existing healthcare issues in their own countries.

Bibliography

OECD (2006) [Online] OECD Health Data ‘OECD Health Data 2006 How Does Japan Compare’ available at: http://www.oecd.org/dataoecd/30/19/36959131.pdf [Accessed 9th October 2007]

WHO (2006) [Online] ‘Core Health Indicators’ Available at: http://www.who.int/whosis/database/country/compare.cfm?strISO3_select=JPN&strIndicator_select=HALE0Male,HALE0Female&language=english&order_by=FirstValue%20DESC [Accessed 11th October 2007]

12 October 2007

Educators - Dr. Lawrence Benson

Courseのまとめ役です。非常にフレンドリーで示唆に富むアドバイスをくれます。
以下、Manchester Business Schoolからの転載です。

Position:Lecturer in Healthcare and Public Sector Management
Subject Area Group:Health Management
Biography

Lawrence joined the Centre for Public Policy and Management as a Lecturer in Healthcare and Public Sector Management in August 2003. He is an experienced university lecturer and programme designer of education for organisational clients. His main research interests are workforce redesign, healthcare regulation and English Primary Care Trusts and before these Primary Care Groups in respect to senior teams, strategic alliances and partnerships. His teaching experience and interests include organisational behaviour, health policy, business and service planning and workforce planning. He is also an active member of the Institute of Healthcare Management in terms of the Institute’s Certificate in Managing Health and Social Care.

Lawrence started his career as a NHS planning and commissioning officer in London and West Yorkshire, then he moved to health services management education and development in 1992. Until August 2003 his previous role was course leader for the MSc in Health and Social Services Management at the University of Bradford.

Lawrence gained his MBA at the University of Huddersfield in 1994 and in 2003 was awarded a PHD in Management from the University of Bradford. The title of his thesis is "The suitability of Primary Care Groups as mechanisms for effective partnership" and subtitled "The early experiences of senior members of primary care organisations from 1999 to 2001 in the English NHS as evolving hybrid organisational forms".

Teaching and Research interests

His teaching experience and interests include organisational behaviour, health policy, business and service planning, information management and workforce planning. He is now co-director for the Centre for Public Policy and Management’s MA in Health Services Management. He is also an active member of the Institute of Healthcare Management in developing the Institute’s Certificate in Managing Health and Social Care.

His main research interests are workforce redesign, healthcare regulation and English Primary Care Trusts and before these Primary Care Groups in respect to senior teams, strategic alliances and partnerships.

Selected publications
Journals
  • "Learning from Regulatory Interventions in Healthcare: the Commission for Health Improvement and its clinical governance review process [Winner of editor's "highly commended" award]", in Clinical Governance, Vol. 11, 3, pp. 213-224, 2006, Lawrence Benson, Alan Boyd and Kieran Walshe
  • "Keeping An Eye Out", in Health Management, pp. 27, 2004, Lawrence Benson
  • "From Competition to Collaboration in the Delivery of Health Care: England and Scotland compared", in Journal of Nursing Management, Vol. 9, pp. 213-220, 2001, Lawrence Benson, A Bruce and T Forbes
  • "Beginning to Reinvigorate the Workforce", in British Journal of Health Care Management, Vol. 10, 9, pp. 274-279, Lawrence Benson, Pamela Venning, R Young, K Walshe and C Mullen
Conferences
  • "On the Review Trail: assessing the impact of a health care regulator", Strategic Issues in Health Care Management Conference, St Andrews, Scotland, 2004, Lawrence Benson, K Walshe and A Boyd
  • "Primary Care Groups: what are they and why are they here?", Strategic Issues in Health Care Management Conference, St Andrews, Scotland, 2000, Lawrence Benson and G Wright
Working Papers
  • "Reforming the National Health Service: Comparing Developments in England and Scotland (Working Paper No 27, Faculty of Business, Glasgow Caledonian University)", 2000, Lawrence Benson, A Bruce and T Forbes
CPPM Reports
  • "Learning from CHI: the impact of healthcare regulation [interim report]", 2004, Lawrence Benson, A Boyd and K Walshe

Educators- Prof.Kieran Walshe

Health Policy担当の教官です。 素晴らしく頭の切れる先生です。
以下、Manchester Business Schoolからの転載です。

Position:Professor of Health Policy and Management
Subject Area Group:Health Management

Biography

Kieran Walshe is Co-Director of the Centre for Public Policy and Management and Professor of Health Policy and Management at Manchester Business School. He is a senior academic with seventeen years experience in health policy, health management and health services research. He has previously worked at the University of Birmingham, the University of California at Berkeley, and the King's Fund in London, and has a professional background in healthcare management. He is an experienced researcher, who enjoys working at the interface between theory and practice and values the opportunities it offers to engage with the policy and practitioner communities and to put ideas into action. He has particular interests and expertise in public services regulation; the governance, accountability and performance of public services; and policy evaluation and learning. He writes regularly for a wide range of journals including the British Medical Journal, Health Service Journal, Health Affairs, Milbank Quarterly, Public Money and Management, and Quality and Safety in Healthcare. He is on a number of editorial boards, acted as an expert for the Bristol Royal Infirmary Inquiry, and has advised the National Audit Office on healthcare issues since 1995. He is an appointed member of the Council for Healthcare Regulatory Excellence, and is the Research Director of the Department of Health’s NIHR service delivery and organisation research programme.

His books include Regulating Healthcare: A Prescription for Improvement (2003); Patient Safety: Research into Practice (2005); and Healthcare Management (2006).


Teaching and Research interests

Clinical governance and quality improvement in healthcare organisations; workforce redesign in the NHS; public service regulation and external inspection; quality indicators and quality assessemnt; patient safety and adverse evetns; organisational failures, inquiries and intervention strategies; secondary research methods

Public policy and public management; quality and performance assessment and improvement; public service regulation; organisational failure and turnaround; research methodologies.


Selected publications
Books
  • "Regulating healthcare: a prescription for improvement?", Buckingham: Open University Press, ISBN 0 335 21022 8/0 335 21023 6, 2003, Kieran Walshe
Journals
  • "Learning from Regulatory Interventions in Healthcare: the Commission for Health Improvement and its clinical governance review process [Winner of editor's "highly commended" award]", in Clinical Governance, Vol. 11, 3, pp. 213-224, 2006, Lawrence Benson, Alan Boyd and Kieran Walshe
  • "Changing the Skills of Front-line Workers: the impact of the embodied customer", in Human Resource Management Journal, Vol. 15, 2, pp. 35-49, 2005, Anne McBride, Paula Hyde, Ruth Young and Kieran Walshe
  • "Big Business: the corporatisation of primary care in the UK and the USA", in Public Money and Management, pp. 87-96, 2004, Kieran Walshe and J Q Smith
  • "Organisational Failure and Turnaround: lessons for public services from the for-profit sector", in Public Money and Management, Vol. 24, 4, pp. 201-208, 2004, Kieran Walshe, Gill Harvey, Paula Hyde and Naresh R Pandit
  • "Social Regulation of Healthcare Organisations in the United States: developing a framework for evaluation", in Health Services Management Research, Vol. 17, pp. 79-99, 2004, Kieran Walshe and S M Shortell
  • "When Things Go Wrong: how health care organisations deal with major failures", in Health Affairs, Vol. 23, 3, pp. 103-111, 2004, Kieran Walshe and S M Shortell
  • "Foundation Hospitals: a new direction for NHS reform?", in Journal of the Royal Society of Medicine, Vol. 96, pp. 106-110, 2003, Kieran Walshe
  • "The Use and Impact of Inquiries in the NHS,", in British Medical Journal, Vol. Vol 325, pp. 895-900, 2002, Joan Higgins and Kieran Walshe
  • "The rise of regulation in the NHS", in British Medical Journal, Vol. 324, pp. 967-970, 2002, Kieran Walshe
  • "Don't try this at home: health policy lessons for the NHS from the United States", in Economic Affairs, Vol. 21, 4, pp. 31-35, 2001, Kieran Walshe
  • "Regulating Nursing Homes in the United States: are we learning from experience?", in Health Affairs, Vol. 20, 6, pp. 128-144, 2001, Kieran Walshe
  • "A very public failure: lessons for quality improvement in healthcare organisations from the Bristol Royal Infirmary", in Quality in Healthcare, Vol. 10, pp. 250-256, 2001, Kieran Walshe and N Offen
  • "Evidence based management: from theory to practice in healthcare", in Milbank Quarterly, Vol. 79, 3, pp. 429-457, 2001, Kieran Walshe and T Rundall
  • "The external review of quality improvement in healthcare organisations: a qualitative study", in International Journal for Quality in Health Care, Vol. 13(5), pp. 367-374, 2001, Kieran Walshe
Edited Books
  • "Patient Safety: research into practice", Open University Press, Buckingham, 2006, Kieran Walshe and Ruth Boaden
CPPM Reports
  • "Powers of Observation", in Health Services Journal, pp. 28-29, 2002, Donna Bradshaw and Kieran Walshe

07 October 2007

Fairtrade




 フェアトレードって知ってますか?
 実は、私もつい半年ほど前まで知りませんでした。 フリートレードとは違うってことくらいしか、、

 フェアトレードとは、経済的・社会的に弱い立場の生産者(特に途上国)の継続的発展:Sustainable Development を支えていく貿易の方法です。

 *Fairtrade Labelling Organizations International
   http://www.fairtrade.net/home.html
 *フェアトレード リソース センター
   http://www.ftrc-jp.org/
 *特定非営利活動法人 フェアトレード・ラベル・ジャパン
   http://www.fairtrade-jp.org/index.html

 通常の貿易では、安い人件費・材料費の地域で大量にものを作り、価格を抑え、販売する(フリートレード)になるために、途上国が先進国に搾取されるという状況が生まれやすくなります。
 これを、「フェア」にしようということで、途上国の自立を促すために1960年代にヨーロッパから発展してきたそうです。

 日本ではなかなかお目にかからないなぁと思っていたら、こちら英国では、普通のスーパーマーケットにもフェアトレードマーク(FLOIからのリンクです)がくっついた商品がたくさんあります。
 Manchester大学の学生向けカフェなどは、すべてのコーヒー・紅茶・砂糖はフェアトレード商品で、しかもおいしい!

 すごく頑張って「いいことしよう!」みたいな感じではなくて、ごく普通にサポートするっていう感じ。
 しかも、街全体がFairtradeするって決めちゃうなんてことも、かなりある様子。 すごーい。

 *Fairtrade Towns
  http://www.fairtrade.org.uk/get_involved_fairtrade_towns.htm

 Fairtrade商品は、スーパーなどで買うと安い価格のものに比べて若干高め(2割増し?)、エンゲル係数の高くなりがちな学生にはちと痛い。。 でも、比較的安心して品質も保証されていて、ついでに誰かのサポートになるなら、安いもんだな~と思います。

 日本の大きな総合大学だと導入しているみたいですが、病院で導入っていうのは聞いたことないなぁ。 「地域にも世界にもやさしい病院」とか、Niceだと思うけどなぁ。

04 October 2007

Visit GP Office!

 今日は、教授に連れられて、Manchester大学が管理するPrimary Care officeを見学してきました。(通常はNHS管理下にあるので、ちょっとユニークです。)
 Rusholme Health Centre 内にある The Robert Darbishire Practiceです。
 http://www.rdp.org.uk/

診療所は住宅街の中にあり、待合室は清潔で広く、小さな子供が描いた絵などが額に入れて飾ってあり、とても雰囲気がいいです。 受付の担当者は、(ほかの英国内の様々な受付と比較して)はるかによくトレーニングされており、必要な情報がきちんとわかるようになっています。(英国の受付が「受付」でないことは、また別の機会に。。。)

登録患者数は約17000人。30%が学生で、40%が英語を母国語とせず、60%が英語を用いた症状の表現に違和感を抱いているという、非常にバラエティに富んだ患者層です。

 ここでは、19人のGeneral Practitioner (GP)3人のNurse Practitioner (NP)5人のPractice Nurse (PN)2人のHealthcare Assistant (HCA)Support staff28人、2人のManagerが働いています。ここの一つの特徴が、Pharmacistが常勤であること。 

 英国では、薬剤師が常勤で診療所(Practice)にいることはまれだそうです。

 薬剤師は、調剤のほかに薬剤の適正投与についてなどをモニタリングしています。

 ちょっと役割についての補足説明。

 HCA:指示された採血や細胞診などを行う医療専門職。

 PN:安定している慢性疾患や患者教育、細胞診、予防接種などを行う医療専門職。診療内容をきちんとラベリングして、データーベースに登録をしてAudit(診療の質改善の一環)目的のために使用できるようにしている。

 NP:急性期の患者に対して、問診・診察を行って診断をつけ、処方もすることができる。必要なら専門医への紹介も可能。安定している慢性疾患管理も行い、新卒のGPや医学生、看護学生への教育も行っている。

 NPになるには、経験と専門領域での修士を終える必要があり、さらに処方可能になるためには、60時間の研修を修了する必要があるそうです。(ここでGPが、「GP16時間しか処方について勉強していないから、彼らのほうがよく勉強しているわよね。。」)

 ここでの疑問が、「じゃぁ、GPは何をやっているんだ?」ということ。

 GPは、Complicatedな患者を診ることになるんだそうです。

 

 患者1人当たり10分の予約時間がとられ、電話での問い合わせは5分となっており、お昼休みもきちんと取ることができ、専門医への紹介状、さまざまな書類はすべて「勤務時間内」に済ませるんだそうです。

 NPの診察室には、リクライニング式の婦人科検診ができるようになっている足台がついた診察台に、電子カルテと簡単な処置ができるような包交車があります。患者さん用のパンフレットもたくさん置いてありました。

 GPの診察室はもう少し大きく、診察台は横に寝られるようになったベッドと、洗面台、大きめの包交車、電子カルテと処方箋用のプリンター、家族用のいすなども置いてありました。

 NHSの全体像、Primary Care Trustの役割、Quality Control (Quality and Outcome Framework:QOF)、診療報酬体系、2004年からのPrimary Car Policyの変化やその後のPrimary Care事情などはまた別の機会に。

02 October 2007

Contemporary Issues in Health Policy

 9月24日から最初の授業が始まりました。Health Policy(HP):医療政策 について。

<授業の目標>
・医療政策における、近年の問題を認識し、議論する
・政策決定、政策の導入、政策分析に関連する情報を認識し、
・医療施策に対して批判的分析ができるような思考と技術を開発する

 朝から夕方までお昼をはさんでぶっちぎりの授業で、「政策用言語」に慣れていない & British-Englishが耳からこぼれおちてしまう。。

○1日目の内容
 HP作成段階で、Rationalでいくか、Realでいくか
 HPの策定にあたって、どのようなStakeholderが関わり、どのStakeholderが最も影響を与えているか。
 HP作成におけるEvidence, Value, Ethicsとは
 具体的にだれがどうやって作成しているか
 作成されたHPをどのように導入するのか、System作りと方法論
 政策の評価ー効果と効率性

 ここまでレクチャーでバーっと流し、そのあとSmoking and Tabacco controlの政策について上記の視点を踏まえてクラス討議をしました。 70年代にたばこ会社が作成した「Smoking is Safe」というビデオをみて、その提示されている科学的根拠について、このビデオが放映されたあとに政府はどのような手段を取るべきかなども議論しました。

 各国でさまざまな医療政策:HPが提案されているけれども、なぜその政策が提案されたのか、誰が首謀者(?)なのか、その根拠や導入方法はどんなものか、その結果どんなインパクトが社会にあったのか、そういったことを分析することで、初めて本当の意味でのHPが理解できるんだなぁ、、 とにかく「Why?」の連発です。