06 February 2008

Pre-Masters Programme

 さて、ちょうど一年くらい前にHealthcare Managementを勉強するには英国に行くのがよさそうだ、という結論に達しました。。
 その後、もし合格したってことになって、入学したはいいが卒業できるのかいな?と思った私は、それまで英語のレベルアップのために通っていたBritish Councilと英会話のGABAをやめて、British Education Office(BEO)にてPre-Masters Programme(PMP)に通うことにしました。

 British Councilにも、EduUKという大学院進学専用のプログラムがあり、そこでも願書提出などの相談やクラスの優先予約などのバックアップをしてくれます。また、集中講座が開かれるとのことでもありましたが、参加していないので詳細についてはよくわかりません。

 最終的に留学前のSkill UpとしてBEOPMPを選んだ主な理由は、
  • NCUK (Northern Consortium United Kingdom)の正式に認めたProgrammeであり、NCUK所属の大学院への入学保証があったこと。(Manchester大学はその一つ)
  • PMPのクラスは、毎日開講されてすべて英語で授業が行われること。
  • 英国の大学院へ行った時のAcademic Skillが学べるらしいこと。
  • 英国に行ってからファウンデーションコースに入るよりも、費用が安くて済むこと。
 がありました。
 結果として、選択は間違っていなかったと思っています。

 コースは3月から8月までの5ヶ月間。月曜日から金曜日まで、朝9時から夕方までびっちり授業です。
  もちろん、それまでお世話になってきた職場にも同僚にも患者さんにも、ごあいさつをしながらお別れをしなくてはなりませんでしたので、とっても切なかっ たことを覚えています。それに、Professional Careerが途切れてしまうこと、英国で学んだことを生かせるような仕事に就けないかも知れない、、などといろいろ考えていた時期でもありました。
 それでも、このPMPに参加したことで、英国に来てから勉強するぞという準備は十分整った状態で臨むことができたので、本当によかったと思っています。

 クラスメートは、男女半々で、半分は大学卒業直後、残りはさまざまな職業を経験した仲間から構成されていました。個性豊かで、みんな希望と信念を持っていて、出会えたことに本当に感謝です。

 授業は、Academic Writing/Reading/Listening/Speaking、英語でのManagement, International Relationsについての授業、Research Method、英国についての基礎知識、その上に、DissertationのためのProposal writingがあり、5000wordsのDissertationが卒業課題としてあります。
 また、IELTS対策の授業もありました。
 
 500WordsかそこらのPersonal Statementを書くのに数カ月もかかっていた私にとって、最初の宿題である250wordsのEssayですら、とってもキツかった。。 その後、International RelationsがらみでGlobalisationについてのTheoryや、Sustainable Developmentについて2000wordsのEssay課題が出たときには、もう、苦しくて苦しくて、胃潰瘍ができるほどでした。 

 これまで、医学関連の論文ですら英語で読むのが泣くほど苦痛だったのに、社会科学系の教科書や論文を毎日大量に(といっても、1日15ページかそこらですが、当時の私には大量でした)読んだり、今まで使ったことのなかったDatabaseを使ったり、Academic styleの言葉の言い回しや、文章全体の構成などに慣れたり、何しろすべて手探りの状態でした。

 ただ、苦しかった分、本当の英国大学院でのAssignmentへの取り組みについては、どうすればいいかについて既に分かっている分、だいぶ心持が楽でした(どっち道大変なことは分かっていましたから!)。

 PMPの教育のいい点として、WritingにしてもReadingにしても、少しずつボリュームを増やしていくこと、それに加えて、学習者が新しく習ったAcademic Skillsをすぐに課題としてOutputし、そこに丁寧なFeedbackが返ってくること。 こうすることで、Kolb's Learning cycleがきっちり回るというのが挙げられると思います。
  • Watching:たくさんの文章を読んだり、授業で例文に触れる
  • Thinking:その背景にある理論や構成について考える
  • Doing:実際にEssayを書いてみる
  • Feeling:Feedbackを受けて次への道筋について思いめぐらせる
 語学を習う上での4つのSkills、Speaking, Listening, Reading, Writingのそれぞれで、あらゆる授業の場面や課題を通じて、improveするように計画されているように感じました。

 Research Methodでは、Projectとしてチームで課題に取り組んで発表したり、あるいはPresentationをしたり、そうしたことを通じて、InternetやDatabaseの検索、Microsoft Word, Excel, Powerpointを使う事はお手の物というところまで到達する。さらに、社会科学系の統計ソフトであるSPSSの使い方まで教えてくれる。 Essayを書く上で欠かせないCitationやPlagiarismについての考え方、Bibliographyの書き方など、懇切丁寧に、何度も繰り返し授業で取り上げられる。
 まさに今の大学院での学習に必要なスキルをほぼすべてについて網羅しているように思えるほど。

 それに、授業を担当してくれる教師人達は、みな英語教授法を身につけて十分な経験を持った人ばかりで、しかも、時間外にまで相談に乗ってくれて、とにかく無事にProgrammeをこなせるように応援してくれる。 その間に、志望大学とのやり取りや願書などの事務手続きについては、カウンセラーがサポートしてくれる。 

 おそらく、この5か月がなければ到底、Manchesterに来て、これまで生き残れなかったんじゃないかと思う。 

 実際、今の大学院でのクラスメートの中には、Powerpointが使えないとか、Databaseが選べないとか、Academic writingやSkillsが全くわからないなど、母国において英語で高等教育を受けていたとしても、習っていなければわからないという人たちがたくさんいて、本当に驚いた。
 英語が公用語でないというハンデを、十分乗り越えられるだけの技術と心構えと知識を、PMPで過ごした5か月で教育してもらったように思う。
 
 別にNCUKからもBEOからも何かもらっているわけではないけれども、もし英国大学院への留学を考えていて、その前に5ヶ月間(あるいはパートタイムなら1年間)時間があるのであれば、英国大学のファウンデーションコースに行くよりも、PMPで学ぶ方がきっと充実した時間を過ごせると思う。

 もし私の友人が、英国大学院に進学したいというのであれば、間違いなく受講を勧めたい。
 しかも、かなり強引に説明会に連れて行って、口角に泡を飛ばして説得するに違いない。
 

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