あまり動画をUploadするのは好きではないのですが、どうしてもシェアしたくなったので。
きっと、笑顔になると思います。 もしかすると、泣けてくるかも。
まずは、YouTubeでご覧ください。
Where the Hell is Matt? (2008) (HDバージョンはこちら)
www.wherethehellismatt.com/
08 March 2009
07 March 2009
BMJ Masterclass for GPs: General Update
前からずーっと参加してみたいと思っていたコースに参加してきました!
BMJ Masterclass for GPs: General Update
2日間で、GP(General Practitioner)の守備範囲において、最新のEBM(Evidence-based Medicine)に基づいたUpdateができるといううたい文句で開催されています。
朝9時から夕方5時まで、びっちりの講義です。
参加者は、London周辺の200人のGPたち。ほとんどがGP Clinicで働いているGPで、他にLocum(非常勤)、リタイア組、長期休みから復帰したGP、そして研修医や学生もいました。
<1日目>
RESPIRATORY MEDICINE
DERMATOLOGY
DIABETES
OPHTHALMOLOGY
INTERPRETING LAB RESULTS
PAEDIATRICS: "Last minute on a Friday afternoon”
<2日目>
CARDIOLOGY
ENT
NEUROLOGY
MUSCULOSKELETAL
POLYPHARMACY
WOMEN'S HEALTH
久々の「朝から晩まで英語」という環境で、午後3時過ぎには頭がしびれてくる感じもしましたが、実に、実に有意義なコースでした。
自分自身の生涯学習という点でも、Lecturerとしても、質改善の視点でも、生涯学習システムの一例としても、ネットワーキングの点でも、本当に学ぶことが多い2日間でした。
すべてのLecturersはベテランの専門医集団で、プレゼンも非常にインタラクティブ、内容はNICE Guidelinesと最新のEBMに基づいており、プライマリケアの現場で必要な情報に絞られています。即、明日から使える!という感じ。
さすがに毎年評価されて選ばれているLecturersなので、本当にプレゼンが上手い!
UKならでは(?)のBlack humorもたっぷりで、参加者を飽きさせません。さらには、時間オーバーもなし。圧巻です。
もちろん、ExpertならではのTipsも満載で、どんな時に紹介したらいいのか、どのあたりがまだControversialなのか、どこがBottom lineなのか、よく理解できました。
また、講義では、RRR(Relative Risk Reduction:相対危険度減少率), ARR(Absolute Risk Reduction:絶対リスク減少), NNT(Number needed to treat:治療必要数), QALYs(Quality Adjusted Life Years)など、当然のように臨床疫学用語が用いられ、単に論文をまとめるというのではなく、同じテーマの多くの論文の結果をどのように理解すべきか、どうPracticeに反映させるかという具合に、非常にLogicalに内容が進んでいきました。
内容は、1.5cmはあろうかという厚さのhandbook2冊にまとめられ、復習できるようにReferenceも満載。各々のページにメモ欄がしっかりあり、項目の最初には、この講義で学んだこと、今後学ぶべきことなどがまとめられるようになっています。
また、すべてのレクチャースライドとCertificateが後からメールで送付されるとのこと。
Reflect&Learn, Portforlioという教育方法がしっかり根付いているUKならでは、という感じでしょうか。
このレクチャーでは、参加者にそれぞれリモコンが手渡され、レクチャーの合間のクイズに対して回答ボタンを押すと、瞬時に集計・グラフになって表示されるというシステムが導入されていました。
あるLecturerは、参加者の事前の理解度を知るために、または、レクチャー内容の理解を確かめるために利用、さらに、ガイドラインについての理解度などにも使っていました。
講義の合間に、講義する人と参加者のコミュニケーションを向上させて、更に内容を膨らませていく上で、非常に有益ですね、こういう仕組みは。
表示される集計結果を見て驚いたのが、かなりの割合でGPの知識が「標準化されている」ということ。
UKでは、NICE(National Institute for Health and Clinical Excellence http://www.nice.org.uk/)が編集しているGuidelineに基づいて診療をすることが推奨されていますが、そのGuideline通りの回答をする参加者がほとんどだということです。
このNICE、毎年膨大な量のGuidelineが発行され、かつ、Updateされます。自分の興味の範囲とメールアドレスを登録しておくと、Updateされたりした情報を知らせてくれるのですが、それを全部読むのはかなりの労力を要します。(もちろん、英語だからってこともありますが。。。)
英国の医療は良くないとか、GPの質が悪いとかいう意見も散見されますが、少なくとも個人の努力でUpdateし、「標準治療」そのものが曖昧でExpert opinionが重視されがちな(あるいは、製薬会社の言いなり処方の)日本よりは、プライマリケアの「標準化」の点では英国は圧倒的に進んでいると感じました。また、基本的な臨床疫学知識は当然のものとして知っているという印象も受けました。さらには、BMA(British Medical Association)が全面バックアップで生涯学習講座を定期的に開催し、UK津々浦々まで「標準化」を行っている点も、学ぶところが大きかったです。
無論、講義最中は、病名や薬剤名(特に商品名)なんかは、???になることも多く、講義終了間際に早口でまくしたてられるとさっぱり耳に入ってこなくて、本当に悔しいけど英語が障壁になっているのを痛感。それに、GPに必要とされる医学知識もまだまだで、臨床医としてやっていくってことの厳しさを再確認しました。
落胆しててもしょうがない。英語も生涯学習も、コツコツやるしかありませんね。
何人かのGPと知り合いになり、どうやって膨大な量のUpdateをしているんだと聞いてみました。こうしたレクチャーに参加したり、情報をシェアしたりしているんだとか。それに、自分で勉強する時間も確保されるように、職場で保障されているとのこと。この辺も学ぶべき点ですね。
日本、アメリカ、イギリス、またアジア、北米、ヨーロッパと、あちこちでの生涯学習講座や学会に参加してみると、「学ぶ」ということに対しての姿勢や方法論の違いに気づきます。
良いものは取り入れ、更に改善し、もっとシェアしていけたらいいなと思います。
自分から動くことって、やっぱり大切ですね。
BMJ Masterclass for GPs: General Update
2日間で、GP(General Practitioner)の守備範囲において、最新のEBM(Evidence-based Medicine)に基づいたUpdateができるといううたい文句で開催されています。
朝9時から夕方5時まで、びっちりの講義です。
参加者は、London周辺の200人のGPたち。ほとんどがGP Clinicで働いているGPで、他にLocum(非常勤)、リタイア組、長期休みから復帰したGP、そして研修医や学生もいました。
<1日目>
RESPIRATORY MEDICINE
DERMATOLOGY
DIABETES
OPHTHALMOLOGY
INTERPRETING LAB RESULTS
PAEDIATRICS: "Last minute on a Friday afternoon”
<2日目>
CARDIOLOGY
ENT
NEUROLOGY
MUSCULOSKELETAL
POLYPHARMACY
WOMEN'S HEALTH
久々の「朝から晩まで英語」という環境で、午後3時過ぎには頭がしびれてくる感じもしましたが、実に、実に有意義なコースでした。
自分自身の生涯学習という点でも、Lecturerとしても、質改善の視点でも、生涯学習システムの一例としても、ネットワーキングの点でも、本当に学ぶことが多い2日間でした。
すべてのLecturersはベテランの専門医集団で、プレゼンも非常にインタラクティブ、内容はNICE Guidelinesと最新のEBMに基づいており、プライマリケアの現場で必要な情報に絞られています。即、明日から使える!という感じ。
さすがに毎年評価されて選ばれているLecturersなので、本当にプレゼンが上手い!
UKならでは(?)のBlack humorもたっぷりで、参加者を飽きさせません。さらには、時間オーバーもなし。圧巻です。
もちろん、ExpertならではのTipsも満載で、どんな時に紹介したらいいのか、どのあたりがまだControversialなのか、どこがBottom lineなのか、よく理解できました。
また、講義では、RRR(Relative Risk Reduction:相対危険度減少率), ARR(Absolute Risk Reduction:絶対リスク減少), NNT(Number needed to treat:治療必要数), QALYs(Quality Adjusted Life Years)など、当然のように臨床疫学用語が用いられ、単に論文をまとめるというのではなく、同じテーマの多くの論文の結果をどのように理解すべきか、どうPracticeに反映させるかという具合に、非常にLogicalに内容が進んでいきました。
内容は、1.5cmはあろうかという厚さのhandbook2冊にまとめられ、復習できるようにReferenceも満載。各々のページにメモ欄がしっかりあり、項目の最初には、この講義で学んだこと、今後学ぶべきことなどがまとめられるようになっています。
また、すべてのレクチャースライドとCertificateが後からメールで送付されるとのこと。
Reflect&Learn, Portforlioという教育方法がしっかり根付いているUKならでは、という感じでしょうか。
このレクチャーでは、参加者にそれぞれリモコンが手渡され、レクチャーの合間のクイズに対して回答ボタンを押すと、瞬時に集計・グラフになって表示されるというシステムが導入されていました。
あるLecturerは、参加者の事前の理解度を知るために、または、レクチャー内容の理解を確かめるために利用、さらに、ガイドラインについての理解度などにも使っていました。
講義の合間に、講義する人と参加者のコミュニケーションを向上させて、更に内容を膨らませていく上で、非常に有益ですね、こういう仕組みは。
表示される集計結果を見て驚いたのが、かなりの割合でGPの知識が「標準化されている」ということ。
UKでは、NICE(National Institute for Health and Clinical Excellence http://www.nice.org.uk/)が編集しているGuidelineに基づいて診療をすることが推奨されていますが、そのGuideline通りの回答をする参加者がほとんどだということです。
このNICE、毎年膨大な量のGuidelineが発行され、かつ、Updateされます。自分の興味の範囲とメールアドレスを登録しておくと、Updateされたりした情報を知らせてくれるのですが、それを全部読むのはかなりの労力を要します。(もちろん、英語だからってこともありますが。。。)
英国の医療は良くないとか、GPの質が悪いとかいう意見も散見されますが、少なくとも個人の努力でUpdateし、「標準治療」そのものが曖昧でExpert opinionが重視されがちな(あるいは、製薬会社の言いなり処方の)日本よりは、プライマリケアの「標準化」の点では英国は圧倒的に進んでいると感じました。また、基本的な臨床疫学知識は当然のものとして知っているという印象も受けました。さらには、BMA(British Medical Association)が全面バックアップで生涯学習講座を定期的に開催し、UK津々浦々まで「標準化」を行っている点も、学ぶところが大きかったです。
無論、講義最中は、病名や薬剤名(特に商品名)なんかは、???になることも多く、講義終了間際に早口でまくしたてられるとさっぱり耳に入ってこなくて、本当に悔しいけど英語が障壁になっているのを痛感。それに、GPに必要とされる医学知識もまだまだで、臨床医としてやっていくってことの厳しさを再確認しました。
落胆しててもしょうがない。英語も生涯学習も、コツコツやるしかありませんね。
何人かのGPと知り合いになり、どうやって膨大な量のUpdateをしているんだと聞いてみました。こうしたレクチャーに参加したり、情報をシェアしたりしているんだとか。それに、自分で勉強する時間も確保されるように、職場で保障されているとのこと。この辺も学ぶべき点ですね。
日本、アメリカ、イギリス、またアジア、北米、ヨーロッパと、あちこちでの生涯学習講座や学会に参加してみると、「学ぶ」ということに対しての姿勢や方法論の違いに気づきます。
良いものは取り入れ、更に改善し、もっとシェアしていけたらいいなと思います。
自分から動くことって、やっぱり大切ですね。
Subscribe to:
Posts (Atom)